【車椅子バスケ】リオパラ出場決定。勝利へと導いた「ふたりのエース」

  • 瀬長あすか●取材・文 text by Senaga Asuka
  • 浅原満明/X-1●写真 photo by Asahara Mitsuaki/X-1

 藤本のシュート確率が下がった場面で、香西が3ポイントを決める。香西がマークされれば、逆サイドの藤本にパスを出す。「チームを鼓舞するのも、パスの出しどころも、この試合はすべて宏昭に任せきりだった。でも、難しい局面は『怜央くん、頼むよ』ってパスが来る。この関係を待ち望んでいたような気がします」

 結局、オーストラリアには70-41で完敗したが、世界チャンピオンにしっかり向き合えたことで、藤本は「わくわくしながら」3位決定戦を迎えることができたという。

 再び韓国と対戦した3位決定戦は、一進一退の展開から始まり、一時は9点差をつけられた日本だが、リードを許してもリズムを崩さず繰り返しシュートを打ち続け、韓国のスタメンの体力を消耗させることに成功した。

「僕がうまくいかないときは怜央くんが決めてくれるんです」と香西が言うように、そんな大一番でもふたりの連携は光り、チームを牽引した。「ふたりで助け合ってやってくれて心強い限りでした」と及川HCも評価した。

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