夏季パラリンピック。獲得メダル数から見る「日本のお家芸」は? (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Kiyomi Kudo/AFLO

 また、今やパラスポーツを代表する選手である、車椅子テニス国枝慎吾選手は2004年のアテネ大会からパラリンピックに出場している。このときは、ダブルスで金メダルを獲得。その後、着実に力を付けて、世界ランキング1位になると、2007年にはグランドスラム(当時は全豪オープン、ジャパンオープン、ブリティッシュオープン、全米ウィルチェア)を達成。翌2008年の北京大会はダブルスで銅メダル、シングルスで金メダルを獲得し、2012年のロンドン大会はシングルス2連覇を果たした。

 その他競技に目を向けると、競泳と並ぶ日本のお家芸と言えるのが陸上競技。一大会で二桁のメダルを獲得したことが度々ある。それに続いて柔道、卓球、アーチェリー、自転車あたりも、今まで何度もメダルを獲得してきた。団体競技では、女子車椅子バスケがシドニー大会で銅メダル、ロンドン大会ではゴールボール(女子)が金メダルに輝いている。

 これまで、あまり報道されてこなかったパラリンピックだが、実は多くの日本人選手が活躍し、素晴らしい成績を残している。障がいの重さによるクラス分けがあることで、必然的にオリンピックに比べるとメダルの数は増えるが、それでもひとりひとりがアスリートとして、パラリンピックを目標に練習を積んで、努力をしていることは事実だ。

 2020年東京パラリンピックが決まったことを機にこれからの5年で、パラスポーツをもっと知り、そこからさらに、選手のことを知っていけば、東京パラリンピックを迎えたときに必ず楽しめるはずだ。

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