東京パラリンピック開催まで2000日。子供たちが競技を体感!

  • 西村 章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 石山慎治●写真 photo by Ishiyama Shinji

 ふだんからサッカーに親しんでいる児童たちは、今回初めて経験するブラインドサッカーに興味津々といった様子で、カトケンや北澤氏、三浦氏のデモンストレーションを食い入るように見つめていた。アイマスクをしたカトケンが見事なトラップからゴールポスト左上隅をつく鋭いシュートを決めた際には、感嘆のどよめきも漏れた。

 また、競技関係者からブラインドサッカー特有のルールやプレイスタイルの説明を受ける際にも、子供たちは熱心に耳を傾け、実際に自分たちがアイマスクをつけて行う体験会が始まると、みなが時間の経過を忘れて、夢中でボールの行方を追った。

 5人制で行うブラインドサッカーはフットサルに似た競技だが、大きく異なる点は、アイマスクを着用したフィールドプレイヤー4人が鈴の入ったボールを使って競技を行なう、というところだ。ゴールキーパーは健常者が担当する。また、ゴール裏にはコーラ―(Caller)という、選手に指示を出す健常者のガイド役がおり、選手たちはその声とボールの音で状況を判断しながらプレイし、競技が進行してゆく。

 つまり、このブラインドサッカーは視覚障がい者と健常者が一緒にプレイできる競技なのだが、今回の体験会ではこの共同作業を通じて、子供たちは健常者と障がい者がともに協力しあうことの大切さも学ぶことができたようだ。

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