「大記録の女神」佐久間みなみアナ。目指すスポーツキャスター像は「知らないということも武器になる」

  • 石塚 隆●取材・文 text by Ishizuka Takashi
  • 千葉タイチ●撮影 photo by Chiba Taichi

今年4月にフジテレビのスポーツ・ニュース番組『S-PARK』の新キャスターに就任した佐久間みなみアナウンサー。担当して3カ月近くが経った今、スポーツを仕事とすることにどんな気持ちを抱いているのか聞いてみた。また自身のスポーツ経験やアナウンサーとしての心構えなどについても語ってもらった。

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フジテレビ・佐久間みなみアナウンサー
インタビュー前編

『S-PARK』新キャスターに就任したフジテレビ・佐久間みなみアナ『S-PARK』新キャスターに就任したフジテレビ・佐久間みなみアナ──この春から週末のスポーツ・ニュース番組『S-PARK』のメインキャスターに就任されました。入社3年目での大抜擢、この話がきた時は驚かれたのでは?

佐久間みなみ(以下・佐久間) はい。うれしさと同時に、正直に言うとすごく不安でした。と言うのも、さほどスポーツにくわしくないこともあって、はたして私で大丈夫なのかなと。どういった目線で伝えていけばいいのだろう、知識を集めるだけではスポーツの魅力は伝わらないとか、いろいろ考えてしまって......。ただメインキャスターをやらせていただける機会はなかなかないと思うので、そこは感謝の気持ちをもって「精一杯やらせていただきます」と答えました。

──『S-PARK』といえば前任の宮司愛海アナウンサーのイメージが強いのですが、そんな先輩から何かアドバイスはもらいましたか。

佐久間 いろいろと話しました。特に印象的だったのは「ひとつの現場にひとつの楽しみを見つけることが大切だよ」という言葉です。取材で現場へ行って、やはり自分が楽しまないとそのスポーツの魅力は伝わりません。あとは「知らないということも武器になる」ということです。初めは不安になっていた私を「大丈夫だよ」と励ます意味で言ってくれたのだと思いますが、現場で取材をはじめるとその印象は変わりました。知識がないからこそ初歩から勉強しますし、また取材相手の方も「この人は初めての取材だ」と思ってわかりやすく説明をしてくださいます。このことで視聴者の方に新しい視点を持っていただけたり、発見をしてもらえたらいいなと思えるようになってきました。

取材で使っているバインダーは宮司アナからもらったものだそう取材で使っているバインダーは宮司アナからもらったものだそう──確かに初々しい視点があったほうが、その競技にくわしくない視聴者の方に伝わりやすいインタビューができますね。

佐久間 そういう意味で武器なんだということに最近ようやく気づきました。また放送は深夜帯ですし、視聴者の方がリラックスしながら「楽しいな」と思ってもらえるような雰囲気の番組が作れたらいいなと思っています。

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