瑞原明奈がふたりの子どもを育てながらMリーガーを続けられる理由。「お金は説得力になる」 (2ページ目)

  • 津金壱郎●取材・文 text by Tsugane Ichiro
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

---- プロには何歳でなったんですか?

「たしか27、28歳くらいだったと思います」

---- なぜプロになろうと?

「一般の麻雀大会に出て、最終戦この着順だったら優勝みたいな条件がかかった一戦があって。別に優勝しても何もない普通のワンデー大会なんですけど。そこで自分の条件を考えながら打つ麻雀がすごく楽しくて、もっともっとこういう麻雀を打ちたいと思うようになったのが一番大きい理由かなと思います」

---- 最初は日本プロ麻雀協会に入られたんですよね。

「そうですね。2014年にプロになって、1年目はいろんな対局に積極的に出ていたんですけど、その年の冬に第一子の妊娠がわかって。2年目からは産休・育休を繰り返す感じになっていました」

---- それで現在所属する最高位戦日本プロ麻雀協会に移籍されるんですね。

「そうですね。夫のお休みとの兼ね合いもあって、いつになったらリーグ戦に戻れるかの目処も立たない状況のなかで、最高位戦ならリーグ戦への出場を調整できそうだと知って、移籍をすることにしました」

---- 競技麻雀をやめる選択肢はなかったんですね。

「それは全然なかったですね」

---- 子育てをしながらプロ雀士を続けるのは相当大変だと思うのですが、旦那さんは子育てにすごく協力的なんでしょうね。

「そうですね、協力的だと思います。ひとり目の子は2015年に生まれたんですが、その時は私のワンオペが多くて。でも、ストレスはなかったですね。私はいろんなことに手を抜くのが得意なんですよ(笑)。

 家事でも子育てでも、私は完璧主義ではないので、『このラインまでやっておけばいい』っていう自分に甘いラインを設定して(笑)。そのラインを守りながら、子どもが寝たあとの時間などにネット麻雀をしたりして。だから、子どもが寝る時間までに家事はすべて終わらせるように決めていましたね」

---- 育児をしたことがある人ならわかると思うのですが、実際にそれをするのは大変ですよね。乳児は動き回らない一方、睡眠時間が断続的で夜でも2〜3時間おきに目覚めます。そのたびにお母さんも起きなければならないので、慢性的な寝不足から体力はだいぶ吸われてしまう。夜の空いた時間は少しでも寝たいっていう欲求によく負けなかったですね。

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