ロコ・ソラーレ、銅メダルから銀メダルへ。藤澤五月が語るチームの成長とカーリングの魅力 (3ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・構成 text by Takeda Soichiro
  • 藤巻 剛●撮影 photo by Fujimaki Goh

――我々メディアも、どうしてもオリンピックを起点に、あるいはゴールに設定しがちです。そこは、考えないといけない点なのかもしれません。その一方で、カーリングではオリンピックを軸にして、結婚などを考えている選手も多いです。藤澤選手はいかがですか。

「私の勝手な人生設計があるとすれば、世界選手権優勝なのか、五輪での金メダルなのか、どちらかを獲ることができたら、人生を改めて考えると思います。それが、結婚なのか、出産なのか、わからないですけれど」

――結婚願望はあるのですか。

「年上の先輩方に『結婚はいいよ~。家族の存在は大きいよ~』といったアドバイスをいただくのはありがたいのですが、今のところ願望はそこまで強く持ってないんですよ。今はカーリングが優先順位の一番上にありますね。私はきっと、ひとつのことしか集中してできないタイプだと思うんです。恋愛するとなると、どちらかが中途半端になりそうで......。

 だから、(本橋)麻里ちゃんみたいに結婚して、出産を経て、それと同時にカーリングのことも考え続けられるのは本当にすごい。不器用すぎる私にはカーリングとの両立は難しいですね。実際、母親との会話では『五月の性格的に、出産とか育児しながらカーリングは無理だよ』と言われて、私も『うん、わかってる』っていう感じです」

――さて、2月7日から稚内市で日本選手権が開幕します。大会に向けての抱負をお聞かせください。

「楽しみです。前日には大会前会見があって、その場には独特の緊張感がありますよね。まだ何も書いていない対戦表とかを見ると、『いよいよだな』といつも思っています」

――実戦が少なかった今季ですが、ワールドツアージャパンが企画した特別エキシビション、11月の稚内、12月の軽井沢の大会で、いずれもロコ・ソラーレが優勝を果たしました。日本選手権に向けて、自信になりましたか。

「大会も、遠征もない今シーズン、『どうしようか?』という雰囲気のなか、多くのトレーニングを試してきましたが、『本当にこれでいいのかな』といった不安がなかったわけではありません。

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