岡田紗佳、勝てない時は神田明神でゲン担ぎも。「負けたらやっぱり控室には帰りたくない」 (3ページ目)

  • 津金壱郎●取材・文 text by Tsugane Ichiro
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

---- リーチ時点で山には6・9ピンは5枚ありましたが、当たり牌をツモることも、他家から出ることもなく流局になりました。

「5枚あったのは対局中は知らないので、流局した時はすぐに気持ちを切り替えて、次局の自分の親番のことに集中していましたね。ただ、山にはありそうだなと思っていたので悔しかったですよ」

 岡田選手が親番のオーラス南4局3本場、岡田プロは逆転トップに向けて連荘(親を継続すること)と、前局の流局で場に残ったリーチ棒の供託などを狙って、白(ハク)の後づけで仕掛けた。だが、積極策は実らずに岡田選手はトップと7200点差の4着。この対局では南3局を含めてリーチを5回かけながら、1度もアガれなかったことが響いた。

---- 縁起担ぎはするんですか?

「神田明神には行きましたね(笑)」

---- 岡田選手は今季の前半戦は苦しみ、個人合計ポイント成績は昨年末時点で32選手中31位。でも、チームは好調で上位につけています。ふだんは"個人"で戦うプロ雀士が"チーム"のために戦うのがMリーグならではおもしろさであり、選手にとっては難しいところだと思うのですが。

「そうですね。やっぱりチームという存在が一番大きいですね。プロ雀士として個人戦に負けても、自分が打って自分が負けただけなので、自己完結できるんですよ。だけど、Mリーグは自分が負けると、チームメイトも負けたことになってしまう。そこが難しくもあるし、楽しくもあるんですね。

 勝てばチームみんなが喜んでくれてうれしいし、負けたらやっぱり控室には帰りたくない気持ちになります。ただ、私がいくら負けても笑って出迎えてくれるチームメイトが大好きで。こういう気持ちになれるのもMリーグのすばらしさですね」

---- そのチームメイトについても、岡田選手の目線で紹介していただけますか?

「内川さん(幸太郎/40歳/日本プロ麻雀連盟)はめちゃくちゃ純粋で。Mリーグを見る人には、もしかしたらカッコつけているふうに見られる方もいるかもしれないですけど、本当にピュアなんですよ。控室では笑わせてくれるし、とても頼りになる人です」

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