「アイドル顔なのにマッチョ」。衝撃ギャップで話題の筋肉美女に会ってきた【2021人気記事】 (4ページ目)

  • 津金壱郎●取材・文 text by Tsugane Ichiro
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 ちなみに、美沙季さんの普段の食事はほとんどが自炊で、1日5〜6回に分けて摂取するという。トレーニング前に白米や玄米、オートミールなどで炭水化物を摂り、魚や肉でタンパク質を補うそうだ。

「肉は鶏肉が多いんですけど、牛フィレ肉がもっとも体に合いますね。しっかりパンプ(膨張)もするし、トレーニングもがんばれるんですけど、値段が高くて(笑)。量は鶏肉なら1食で100グラムくらい、牛肉なら150グラムくらいは食べますね」

 美沙季さんがボディメイクにのめり込むのは、新たな波を起こしたいからだ。

「女子フィジーク選手の平均年齢はだいたい50歳超だと思うんです。そのなかで年少の私が優勝したら、私よりも若い選手が現れるようになるんじゃないかなと期待しているんです」

 その根源にあるのは「日本の女子フィジークを世界で戦えるものにしたい」という思いだ。

「国内の女子フィジークの評価基準は、世界とは違うんです。世界の選手たちはバリバリに絞って仕上げても、筋肉は大きくて迫力がある。日本もひと昔前までは同じような評価基準だったそうなんですが、今は筋肉の大きさよりもバランス重視になっている。

 私はそれを世界で戦うための基準に変革したいと思っているんです。そのためには、まずは私が圧倒的な存在になるしかない。そういう覚悟を持って取り組んでいます」

 これを実現するのは、言葉で表すほど容易くはない。しかも、美沙季さんの注目度は抜群に高いものの、国内の女子フィジークで実績があるわけではない。それにもかかわらず自らにプレッシャーをかけるように大きな目標を公言するのは、この2年間で肉体の変化で得た自信と、そこから生じた明確なキャリアプランがあるからだ。

「JBBFの定めるエリートプロ資格を取って、世界に行きたいという目標があります。今27歳なので、2〜3年後にピークを迎えて、そこでエリートプロになりたいんです」

 JBBFでは日本選手権で優勝するとプロになる資格が与えられる。男子ではプロになる選手もいるが、女子は資格を手にしてもプロにならない人がほとんど。美沙希さんは厳しい道だと理解しているが、「その流れを変えたい」と取り組んでいる。

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