ポスト野口啓代は誰だ。次々と台頭してくる五輪メダル候補の10代クライマーたち (4ページ目)

  • 津金壱郎●取材・文 text by Tsugane Ichiro
  • 荒木優一郎●撮影 photo by Araki Yuichiro

関川愛音/2007年7月30日生まれ/八戸市立湊中関川愛音/2007年7月30日生まれ/八戸市立湊中この記事に関連する写真を見る【伸びしろばかりの14歳】

 ただ、スポーツクライミングは2028年ロサンゼルス五輪、2032年のブリスベン五輪での実施は未定だが、実施される見込みもある。その時に関川が日本代表争いの中心にいる可能性は小さくない。

 関川のリードは伸びしろばかりだが、ボルダリングは目を見張るものがある。小学校高学年時に身長は160cmあり、小学3年生からパーソナルトレーナーのもとでフィジカルトレーニングも積んできたため、瞬発系課題にも身長頼みのムーブではなく対応する。これは容易ではない。

 年齢的にフィジカルはさらに高まっていくので、ケガなく成長していければ、数年後には漢字に送り仮名を振らなくても正しく名前を読まれる存在になっているかもしれない。

 スポーツクライミングの2022年の大会日程はすでに発表されており、『第17回ボルダリングジャパンカップ』は三重県四日市市の四日市ドームで2月5日・6日に開催。『第35回リードジャパンカップ』は2月12日〜14日に千葉県印西市で行なわれる。

 両大会の結果で、パリ五輪へとつながっていく来シーズンのW杯を戦う日本代表が決まる。誰が"ポスト野口"に名乗りをあげるのか......戦いはすでに始まっている。

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