竹﨑由佳アナが振り返る2021年スポーツ名場面。「同じ女性としても憧れます」と語る選手とは?

  • 佐藤主祥●取材・文 text by Sato Kazuyoshi
  • 立松尚積●写真 photo by Tatematsu Naozumi

──ここまで東京オリパラの名場面を聞いてきましたが、同大会以外で印象深いシーンは何かありますか?

 北海道日本ハムファイターズの斎藤佑樹投手の引退試合ですかね。試合直後の引退セレモニーで、ファンや両親、そして仲間たちに対する感謝の気持ちを伝えた姿。そして2軍での引退試合の際に涙した清宮幸太郎選手を見ても、周りの人たちから愛されていることが伝わりましたし、すごく惜しまれての引退だったんだろうなって思います。

 私自身も、今でも覚えているんですけど、甲子園での斎藤投手のインパクトがものすごく強い印象があって。彼がマウンドに上がるだけで、あの真夏の暑い甲子園球場が一気に涼しくなる、みたいな(笑)。それほどの清潔感があふれていましたし、その選手がもう引退かと思うと、時の流れを感じます。もっと見ていたかったですね。

──松坂大輔投手の引退もそうですが、ひとつの時代が終わった感じがしますね。では今後、名場面の誕生を期待するスポーツや大会は何かありますか?

 11月23〜29日に行われる「世界卓球2021ヒューストン」には注目しています。何より伊藤美誠選手の活躍が楽しみで、彼女は東京五輪で悔しい思いをしましたから、「今度こそ金メダル」とリベンジを誓っています。ただ、シングルスは男女それぞれ5人、強豪国からは参戦します。つまり中国人選手も5人出てくることになるので、勝ち上がるのは厳しく、伊藤選手も「五輪より勝つのは難しい」と話していました。それでも私は伊藤選手が大爆発してくれるんじゃないかと、今からすごくワクワクしています。

 加えて、五輪代表メンバー以外にも、Tリーグで力をつけてきた若手の選手たちも出場します。世界ランクは関係なく中国勢を倒し、メダルを獲得する可能性は十分あると思うので、ニュースターとして花開く瞬間を拝めるかもしれません。みなさんにも五輪で熱狂した気持ちそのままに、ぜひ大会を見てほしいなと思います。

(後半に続く)


Profile
竹﨑由佳 たけざき・ゆか
大阪府出身。2017年テレビ東京入社。『追跡LIVE!SPORTSウォッチャー』『FOOT×BRAIN』『卓球ジャパン!』(BSテレ東)などのスポーツ番組に加え、『所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!』ほかバラエティ番組も担当。今年は東京五輪キャスターにも抜擢され、スポーツキャスターとして活躍の場を広げている。

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