人気女子プロ・岩田夏海が明かすダーツ業界。生計の立て方やコロナ禍での苦境も語った (4ページ目)

  • 佐藤主祥●取材・文 text by Sato Kazuyoshi
  • 立松尚積●写真 photo by Tatematsu Naozumi

ーーそれでも各大会で常に優勝争いをしていないと、獲得賞金だけで生活するのは大変ですよね?

岩田 そうなんです。なので、安定した収入を得るためには、試合以外の活動も欠かせません。中心になっているのは、全国の各店舗に出張してレッスンを行なうダーツのインストラクターの仕事です。でも私にとっては、お金を稼ぐためだけじゃなく、やりたいからやっていることでもあるんですよ。

 というのも、ダーツはプロとアマチュアとの距離が近いのが特徴で、仲が深まりやすく、親身になって応援してくれる方が多いんですね。私としては支えてもらうばかりではなく、皆さんに少しずつでも恩返しがしたい。そういう気持ちが強いんです。だからファンとの交流ができるインストラクターの仕事は大切にしています。

ーーただ、レッスンや大会出場が主な活動となると、コロナ禍の影響は大きかったのではありませんか?

岩田 もう大打撃でした。昨年の大会は全て中止になってしまいましたし、営業できない店舗も多くて......。年間通じて活動できていた時と比べ、私の収入としては3分の1以下にまで減ってしまいました。「どうしよう」「今後どうなっていくのかな」という感じで、お先真っ暗みたいな気持ちでしたよ。

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