ロコ・ソラーレ吉田知那美が抱く将来の夢「シニアでも世界一を目指す」 (5ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・構成 text by Takeda Soichiro
  • 藤巻 剛●撮影 photo by Fujimaki Goh

――カフェの他に具体的にやりたいことはあるのでしょうか。

「シニア(50歳以上)でも世界一を目指す」

――世界シニア選手権で優勝を狙う、ということですか。

「みんなで冗談みたいに話していることのひとつですが、カーリングは一度(現役を)離れても、また復帰して楽しめるスポーツでもあるので。それと併せて、『バーナードさんみたいな、カーリングとの接し方もいいよね』とチームで話したことがあります」

――バーナードさんというのは、2010年バンクーバー五輪銀メダリストのシェリル・バーナード選手(カナダ)ですか。

「はい。あのチームは今でもほぼ毎年、バーノンというBC(ブリティッシュ・コロンビア州)の小さな町で行なわれるボンスピル(大会)に出てくるんです。すごい郊外にある町なんですけれど、良質なワイナリーとゴルフコースがあって、彼女たちはその町の大会で勝って賞金をもらい、そこに行くんですよ。いつもお会いすると、恒例の挨拶のように『あなたたち、もうワイナリーに行った?』と聞かれます。すごく素敵な旅の仕方で、ひとつの理想です」

(後編につづく>>)

この記事に関連する写真を見る吉田知那美(よしだ・ちなみ)
1991年7月26日北海道北見市生まれ。小学校2年時にカーリングを始め、中学時代から日本選手権に出場するなどの実績を残す。2011年に北海道銀行フォルティウスに加入し、2014年ソチ五輪出場を果たす。同年6月からはロコ・ソラーレでプレーし、2016年の世界選手権銀メダル、2018年の平昌五輪銅メダル獲得に貢献した。最近ハマっているのは再読した漫画『バガボンド』で、「高校時代に読んだ時は宮本武蔵が何に悩んでいるかわからなかったけど、大人になって読んで少し武蔵の気持ちがわかった」

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