美貌の騎手・神村ひより、「馬のフィギュアスケート」に夢中な理由を語る (3ページ目)

  • スポルティーバ編集部●取材・文 text by Sportiva
  • 立松尚積●写真 photo by Tatematsu Naozumi

 実際、小学6年の時の全日本ジュニアでは予選落ちを経験している。その悔しさを糧に、徐々に順位を上げていき、中学最後の全日本ジュニアで念願のチルドレン部門初優勝を果たしたのだが、それが「今までで一番うれしかったことのひとつ」だという。

 職業として馬術の道へ進むことを意識するようになったのは高校時代。大学進学を望んでいた家族にはなかなか打ち明けられずにいたが、ある日思い切って父親に相談した。すると思いがけない言葉が返ってきた。

「『自分が今やりたいと思うことをやったらいい』と言ってくれました。同時に『その代わり絶対に成績を出し続けなさい』とも伝えられました。父もスポーツをずっとやっていた人なので気持ちをわかってくれたのかもしれません。私は少し驚きながら『や、やりますよ!』という感じでした」

 そして神村は、中学時代のチルドレン部門に続き、高校ではジュニアとヤングの2部門も制覇。クラブに就職後の19年にもヤング部門を制し、父親との約束を有言実行してきた。

「全日本ジュニアでここまで連続優勝できているのは、温かく、時に厳しく指導してくれるクラブの先生やコーチ、そして大切な馬を貸してくれるオーナーら周りの方々のサポートのおかげです。恵まれた環境で練習できることに感謝し、トップレベルの舞台で活躍するコーチの背中を追いかけながら日々成長したいです」

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