2020.07.15

肉眼で追えぬ!ロンドン五輪の激闘が日本フェンシング躍進の礎となった

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by PHOTO KISHIMOTO

 団体戦の初戦の相手は、世界ランキング2位で前年の世界選手権王者、中国だった。

 フェンシングの団体戦では、1チーム3選手が相手チーム3選手と総当たりで計9試合を行なう。1試合は5点先取、もしくは3分経過で次の試合に移る。合計45点先取で勝利となり、時間内に45点に届かない場合は得点が多いチームが勝ちとなる。

 1番手の千田は、個人戦優勝のレイ・シェンに5対4で滑り出し、次の太田も10対8と優勢を維持する展開。3番手の三宅は0対2のロースコアで1010と並ばれたが、第4試合では千田がマ・ジャンフェイから10ポイントを奪い、2013と再びリードして波に乗った。

「接戦にもつれ込むと少し分が悪そうだが、前半で大きなリードを作ることができれば勝機はある、というのがチーム全員の共通認識でした」

 日本は、そう話していた太田が狙っていたとおりの展開に持ち込んだ。落ち着いた戦いでリードを保つと、最後の太田も確実な試合運びをして、4530で決着をつけた。