桃田賢斗、現状は3割程度の動き。
逆境からの金メダル獲得なるか

  • 平野貴也●文 text by Hirano Takaya
  • photo by AFLO

 復帰戦は、5月に行なわれる国別対抗戦トマス&ユーバー杯(男子はトマス杯、女子はユーバー杯)が候補と見られている。

 ただし、復帰までの道のりは、狂ってしまった。当初、日本A代表は3月11日開幕の全英オープンを戦ったあとに帰国し、19日からインドオープンに向けた合宿を行なう予定だった。桃田は、この段階での代表練習復帰が考えられていた。当然、別メニュー調整になるが、それでも朴柱奉ヘッドコーチ(HC)や中西コーチら代表スタッフが状態を確認し続けられれば、状況への対応はスムーズになる。

 ところが、新型コロナウイルスのまん延によって、各国が日本からの渡航を制限する動きが見られるようになったため、日本バドミントン協会はA代表の選手たちを帰国させずに、五輪出場権レースを最後まで戦い切るプランに変更した。

 A代表は、英国やマレーシアに拠点を置いて大会に出場。桃田が合流する機会は先延ばしになった。朴HCは、電話で桃田と話し「ステップ・バイ・ステップ。今は、チームで練習して下さい」と声をかけたという。海外合宿中もメールや電話でコミュニケーションを図る。

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