桃田賢斗、現状は3割程度の動き。逆境からの金メダル獲得なるか (2ページ目)

  • 平野貴也●文 text by Hirano Takaya
  • photo by AFLO

 3月6日に都内で行なわれた記者会見で、手術前に物が二重に見えていた現象が解消していることや、シャトルを打つ感覚に問題がないことなどを桃田自らが語ったが、実際の動きは近しい関係者しか確認していない。会見ではリラックスした表情を見せていたが、右目の涙袋には、手術痕も残っており、あっという間に元どおりというわけにはいかない。

 2月29日にようやく所属チームの練習に合流し、身体を動かせるようになったばかり。本人もまだ試合を行なえる状況でないことは明言した。29日から3日間ほどチーム練習に参加して、桃田の状態を確認した日本代表の中西洋介男子シングルス担当コーチは、こう話した。

「まだ(目に)圧力がかかる動きはできないので、軽く流すような、身体をほぐすようなメニューが中心でした。今は、3割くらいの動き。まだ、全体練習に復帰するには、時間がかかりそうだなという印象です。3月中は、同じような調整が続くのではないかと思います。感覚は、そんなに落ちないと思うので、まずは、試合の体力や筋持久力を戻していくこと。どこまで戻るかが心配」

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