松村千秋が語る中部電力カーリング部「私の話をもう少し聞いてほしい」 (4ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・構成 text by Takeda Soichiro
  • 藤巻 剛●撮影 photo by Fujimaki Goh

――中部電力カーリング部には、「絶対に負けられない戦い」と呼ばれる、両角コーチとの試合があると聞きました。戦績はどんな感じですか。

「実は、コーチ就任から1年以上経っていますが、私たちはまだ一度も勝てていないんです。昨年の12月にやった時に、勝てそうな展開になったんですけれど、最後にすごいショットを決められて、引き分けに持ち込まれてしまいました。モロさん(両角コーチ)、ガチでやるんです。(勝てなくて)本当に悔しい」

――両角コーチが就任して以来、チームの雰囲気も明るくなった印象があります。そんなチームにあって、最年長の松村選手は、自らの立ち位置をどう考えていますか。

「私たちは、チームであると同時に、会社員でもあります。年齢は(石郷岡)葉純も、べぇちゃんも、私より4つも下ですから、チーム内の決定事項などは、やっぱり一番年上である私の発言権が大きくなってしまうのかな、と。

 それはよくないなと思って、彼女たちも不器用ではありますが、本当にいろいろと(チームのことについて)考えてくれているので、それを言えない空気には絶対にしたくないと思っていました。新しい意見は常にほしいですから、星ちゃんも含めて、年下のチームメイトが主張したいことは、極力丁寧に聞くようにしていました」

――「聞くようにしていた」と過去形なのは、どうしてですか。

「そんな心配をする必要がないくらい、みんな自由に発言してくれていますからね(笑)。逆に、私の話を聞いていない時もあるくらいで......。遠征中の普通の連絡事項などでも、『今、それ言う!?』って思うくらい、関係ない話題をぶっ込んでくることも少なくないですから。以前はみんな、もっと私の話を聞いてくれたんですけどねぇ......。先輩として言わせてもらうなら、もうちょっとだけ、私の話を聞いてほしいかな(苦笑)」

4 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る