松村千秋が語る中部電力カーリング部
「私の話をもう少し聞いてほしい」

  • 竹田聡一郎●取材・構成 text by Takeda Soichiro
  • 藤巻 剛●撮影 photo by Fujimaki Goh

中部電力カーリング部
松村千秋インタビュー(後編)

日本選手権連覇を狙う中部電力。今や、チームの最年長となった松村千秋は、現在の若きチームをどう見ているのか。そして、彼女が目指すものは何か。話を聞いた――。

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――2018年の平昌五輪出場を逃したあと、同シーズンを最後に、チーム創部以来の唯一のメンバーである清水絵美マネジャーが、第一線から離れることになりました。その大きな出来事が、昨年の日本選手権優勝につながり、松村選手ご自身やチームを救ってくれた、という話(2月14日配信「松村千秋インタビュー(前編)を参照)について、もう少し詳しく教えてください。

「もちろん、えみずさん(清水)がいなくなることで、アイス内外でのマイナスは大きかったです。不安も、寂しい気持ちもありました。

 でも、彼女はもともと、平昌五輪に出場できても、できなくても、プレーするのは2017年-2018年シーズンまで、と決めていたんです。そして、平昌五輪の国内トライアル(2017年9月)に負けた1週間後のスイス遠征、その最初のミーティングで、えみずさんが『こういう状態だったら、早くみんなに伝えたほうがいいと思うので......』と、打ち明けてくれて......。そこで、その思いをみんなで共有したというか。

 そのシーズンの最後まで、えみずさんがプレーする、という選択肢もあったのですが、そうすると、次のシーズンではまた、新メンバーでリスタートしなければいけなくなる。ちょうど星ちゃん(スキップの中嶋星奈)もチームに入ってきて、彼女を早くアイスに立たせてあげないといけなかったし、えみずさんがいなくなることを考えれば、早いうちから今の4人でポジションを模索したりする必要があったんです」

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