2022年北京五輪への第一歩。カーリング日本選手権を制すのはどこだ (3ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・文 text&photo by Takeda Soichiro

「(ワールドツアーランキングの)上の2チームに挑戦するにふさわしい位置には来たと思っています」

 そう語るのは、富士急のスキップ・小穴桃里。富士急は今季、ワールドツアーでチーム史上初のツアー優勝を飾り、ここまでにツアー2勝を挙げてきた。その結果、ツアーランキングは13位と大躍進(2月10日時点。以下同)。小穴が「上の2チーム」と言うツアーランキング4位のロコ・ソラーレ、同8位の北海道銀行を追走する。

 その成績が示すとおり、地力アップは明らかだ。小穴は、今季ここまでの戦いを振り返って「いい展開のエンドを作る回数が増えた」と言い、一定の強化に自信を見せた。

 今大会では、ラウンドロビン(総当たりの予選リーグ)初戦で、北海道銀行と対戦する。彼女の言う「いい形」でスコアを先行させて白星スタートとなれば、昨年覇者の中部電力のように、一気に走る可能性もある。初戦の戦いぶりに注目したい。

 その昨年覇者の中部電力は、"ホーム"開催の今大会で連覇が期待されているが、全勝で女王となった昨年のハイパフォーマンス時に比べると、この1年はややおとなしいシーズンを過ごしてきた印象だ。

 日本代表として出場した11月のパシフィック・アジア選手権(PACC)こそ、準優勝という結果を残して、日本の世界選手権(3月/カナダ・プリンスジョージ)出場枠を獲得したが、ワールドツアーランキングは「4強」の中で最下位の32位。PACCに標準を合わせたチーム作りを最初に行なって、その分のツアースケジュールが奪われたとしても、物足りなさを感じる。

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