中部電力・石郷岡葉純の人生に満足ナシ
「投げがもっとうまくなりたい」

  • 竹田聡一郎●取材・構成 text by Takeda Soichiro
  • 藤巻 剛●撮影 photo by Fujimaki Goh

中部電力カーリング部
石郷岡葉純インタビュー(前編)

昨年の日本選手権において、2018年平昌五輪銅メダルのロコ・ソラーレを破り、全勝優勝を飾った中部電力。その後の世界選手権(デンマーク・シルケボー)でも4位という好成績を残し、さらに世界への扉を開こうと強化を続ける。目前に迫った今年の日本選手権(2月8日~16日/軽井沢)でも連覇が期待されるが、メンバーたちの手応えはどうか。まずはリードの石郷岡葉純に話を聞いた――。

――ディフェンディングチャンピオンとして臨む日本選手権が、今年はチームの拠点となる軽井沢で開催されます。軽井沢開催と言えば、2017年大会も優勝されていますが、その時々で、チーム状況や大会への意気込みというのは違うものですか。

「2017年は、メディア(の報道)などでも、ロコ・ソラーレさん、北海道銀行(フォルティウス)さん、富士急さんの"3強"という扱いだったので、私たちは本当にまったくのノープレッシャーでした。かなりのびのびプレーした記憶があります。まずは『プレーオフに進むことができれば』くらいの気持ちでした。

 それに比べて、昨年の目標は『決勝まで』という感じでした。準優勝以上の成績なら、次のシーズンのスケジュールが立てやすいので(※1)、『まずはファイナルまで残ろう』と。『絶対に優勝する!』など、そこまで気負わなかったのが、いい結果につながったのかもしれません」
※1=日本選手権の優勝、準優勝チームには翌年の出場権が与えられ、地域ごとのブロック予選が免除される。そのため、長いスパンでの強化が可能になる。

――その昨年の大会は、終わってみれば、全勝優勝。とくに平昌五輪銅メダルのロコ・ソラーレに3連勝したことは、メディアやファンに大きなインパクトを与えました。

「私たちは(予選リーグの)1試合目に、ロコ・ソラーレさんと対戦したんです。お互い(大会)初戦ですから、勝っても、負けても、まだ試合がたくさんある。そんな状況で、ともに"攻めるカーリング"をしていて、アイスの上でニヤニヤしてしまうくらい、楽しい試合でした。そして、接戦の末に勝てた(6-5)。あとから考えたら、あれが大きかったですね。今年も、ああいう(楽しい)試合ができたらいいな、と思います」

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