2019.12.16

「SASUKE」の完全制覇者は
収録日に本番まで何をやっているのか

  • 本田雄士●撮影 photo by Honda Takeshi 協力/TBS


 ですから、当日発表された競技順を見て、一緒にトレーニングした仲間や有力選手の出番のときには必ずコースの近くにいて、それ以外の時間は適度に抜けて、借りてきたレンタカーの中でひとり、リラックスするようにしています。

 一方で、ゼッケンが早い場合は最初のほうの選手の競技をなんとなく見ているうちにいつの間にか自分の出番になっていて、スタッフに促されて、ろくにアップもできずに大急ぎでスタート位置に連れてこられて......という失敗をしがちです。誰の競技を見てどのタイミングでアップを始め、いつ戻ってくるのかなど、必ず綿密な計画を立てるようにしています。

本番前には全員揃っての準備運動もあるが、ゼッケンによってはこの後だいぶ空いてしまう。ベテラン選手は必ずスタートから逆算して個人でウォーミングアップの時間を取る
■観客席は絶対に見ない

 ゼッケン100番をいただいているときは、だいたい85番の方の競技が始まるくらいから。会場の緑山は観客席の後ろが原っぱのような空間になっているので、そこで軽くジョグをして、体が温まってきたら、一礼してスタートするところから丁寧に1stステージのエリアをイメージした動きを入れていきます。

 前回の第36回大会のときは、1stの通しの動きを10回近くやりました。しかも当日だとスタート音や実況の声も聞こえるので、それに合わせてできるだけアップのときから本番を意識していました。

 本番で気をつけているのは、(スタート位置に立ったときに)絶対に左の観客席を見ないこと。なぜかというと、観客の顔というのはイメージトレーニングの際にイメージしにくいからです。