部屋から脱走し帰国した旭天鵬。なぜ相撲界への復帰を決断したのか (4ページ目)

  • 武田葉月●取材・構成 text&photo by Takeda Hazuki

 モンゴルの相撲ブームに火をつけた決定的な出来事は、日本の大相撲中継がテレビで見られるようになったことでしょう。

 たしか最初の頃は夕方5時からの放送でしたが、幕内上位に進出した旭鷲山が、横綱、大関と対戦するシーンがリアルタイムで見られるということで、大人気になったのです。

 それからしばらくして、幕内の取組がすべて放送されて、僕の取組もモンゴルで見てもらえるようになりました。そもそも相撲が盛んで、「男の子が生まれたら相撲をさせろ」という言い伝えがあるモンゴルですから、「相撲好き」が一気に爆発したということなのでしょう。

(つづく)

友綱勝(ともづな・まさる)
元関脇・旭天鵬。本名:太田勝。1974年9月13日生まれ。モンゴル・ナライハ出身。迫力のある寄りを生かした若々しい取り口で、40歳10カ月まで土俵をつとめた。幕内優勝1回、三賞受賞7回。2005年に日本国籍を取得。2015年7月場所限りで引退、年寄・大島を襲名。2017年に友綱部屋を継承、モンゴル出身者として初めての「部屋持ち親方」となり、現在は11人の弟子を育てている。
友綱部屋公式サイトはこちら>>

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