2019.09.11

錣山親方が稽古で見た貴景勝。
「2場所休場のブランクは大きい…」

  • 武田葉月●構成 text&photo by Takeda Hazuki

 さて、初日、前頭の北勝富士に敗れた、横綱・白鵬が2日目から休場したことにも驚きました。

 優勝した先場所、指を痛めていたとのことですが、夏巡業も皆勤し、若手力士に積極的に稽古を付けるという姿勢は、頭が下がる思いです。

 今場所前には、かねてから申請していた、日本への帰化も認められて、日本人「白鵬翔」となりました。「モンゴルと日本、2つの国がのしかかっている感じがする」と本人が言っていましたが、きっと複雑な気持ちなのだろうな...と察しています。

 白鵬は10年以上も横綱を務め、優勝回数は42回。堂々たる大横綱だということは、誰もが認めています。土俵上の成績以外にも、みずからが開催する少年相撲大会「白鵬杯」はすでに8回も開かれています。実際、幕内・阿武咲など、「白鵬杯」に出場した少年が力士になって活躍している。それと、相撲を取りたい少年の誰もが出場できるというスタイルもいいし、日本人以外の少年たちも参加しています。

「相撲の底辺を広げる」という意味でも、相撲界への貢献度は高いと思います。「白鵬杯」を開催することで、白鵬本人も夢を追っている。それが、現役を続けるモチベーションにもつながっているんでしょうね。

 ともに34歳の鶴竜と白鵬。けれども、それに続く大関陣との力の差は、まだ大きい。優勝から3年遠ざかっている、大関・豪栄道、今場所あたりは、チャンスじゃないかな?

photo by Kai Keijiro錣山(しころやま)親方
元関脇・寺尾。1963年2月2日生まれ。鹿児島県出身。現役時代は得意の突っ張りなどで活躍。相撲界屈指の甘いマスクと引き締まった筋肉質の体つきで、女性ファンからの人気も高かった。2002年9月場所限りで引退。引退後は年寄・錣山を襲名し、井筒部屋の部屋付き親方を経て、2004年1月に錣山部屋を創設した。現在は後進の育成に日々力を注いでいる。

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