元大関・琴欧洲が相撲人気に「怖い...」。何が支えているのかわからない (4ページ目)

  • 武田葉月●取材・構成 text by Takeda Hazuki


現在は後進の指導に力を注ぐ、鳴戸親方(元大関・琴欧州)現在は後進の指導に力を注ぐ、鳴戸親方(元大関・琴欧州) たくさんの人の目に触れるとなると、力士はラフな服装ではなくて、ちゃんと着物を着ないといけないし、ファンの人に本当に好きになって応援してもらえるような力士にならないといけない......って思うんです。

 やっぱりお相撲さんっていいな、力持ちで優しくて......って。お相撲さんってそういうもんでしょ。

 もちろん、弟子の全員が関取になれるわけじゃありません。私もそうなれるように指導しますけど、序二段だった力士が三段目に、三段目しか行けなかった力士が幕下まで上がってみせるとか、次のステップを目標にして相撲に取り組む。

 そうすれば、相撲を辞めた後の人生にもきっと役立つはず、と私は信じています。

(おわり)

鳴戸勝紀(なると・かつのり)
元大関・琴欧洲。本名:安藤カロヤン。1983年2月19日生まれ。ブルガリア出身。2mを超える長身と懐の深さを生かした豪快な取り口と、憂いのある眼差しで相撲ファンの人気を集めた。幕の内優勝1回、三賞受賞5回。2014年3月場所限りで引退、年寄・琴欧洲を襲名。同年、日本国籍を取得し、ヨーロッパ出身力士として初めて日本に帰化。2017年、鳴戸部屋を創設し、後進の指導にあたっている。
鳴戸部屋公式サイトはこちら>>

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