女子フルーレがアジアで優勝。ベテランフェンサーのような17歳が躍動 (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Nagase Yuya/PHOTO KISHIMOTO

 今回は出番がなかった菊地や、控えに回った宮脇花輪(マイナビ/33位)もまだ22歳。それぞれがよきチームメイトであり、競争意識もあるいい環境と言える。

 今回の優勝で、日本の世界ランキングは韓国を抜いてアジア勢トップの5位に上がった。7月の世界選手権でメダルを獲得すれば、東京五輪出場権争いでも優位に立てる状況で、福田監督が「今のアジアの位置関係では、女子は男子フルーレより上にいっていると思う」と話すほどだ。

 その男子も、今回の決勝で中国を45対43の接戦で破って優勝している。女子と同じように若いチームで、個人戦で優勝した敷根崇裕と鈴村健太(ともに法大)がポイントを取り、松山恭助(JTB)が締めるという形ができ上がりつつある。日本は世界ランキングを7位まで落としていたが、今回優勝したことで6位になり、4位にいる韓国に次ぐアジア2番手のポジションを取り戻した。

「フルーレは男女とも、7月の世界選手権でもそれなりの結果を残すことができれば、自信がついてくる。東京五輪でもしっかりとメダルが狙える種目になると思います」と福田監督は言う。今回の優勝は男女とも、大きな意味を持つ勝利だった。

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