宮司愛海アナが「まさか」から1年。「一番汗をかいた」取材相手は? (2ページ目)

  • sportiva●文 text by sportiva
  • 佐野隆●写真 photo by Sano Takashi

―― 毎週土日には生放送があります。今でも本番前は緊張されますか。

宮司 します。私は、どの仕事の前でもすごく緊張するんです。特に不安な要素がある日ほどしますね。例えば、取材に行った内容をしゃべることもそうですし、何か準備してきたことを話すということもそうなんですけど、「大丈夫かな、ちょっと不安だな」と思っている時ほど緊張します。

―― 取材してきたことを自身の言葉で、しかも生放送でお話しされますが、どんなことに気をつけて伝えているのでしょうか。

宮司 そこは難しいです。どうやったら陳腐な言葉にならずに、例えば「すごかった」「感動した」「面白かった」「興味深かった」というありきたりな言葉にならずに、自分の気持ちを表現するかということとは、日々戦っています。現場で「これはこうだ」と思ったことは、その場でちゃんとメモしておかないと、意外に覚えておけないものなんですよ。だから、この感じをちゃんと言葉にすると、どういうことになるのかというのを、現場取材でもそうですけど、普段の生活の中から訓練するようになりました。

―― 少し話が変わりますが、会見の場では、いろんな人が質問されるかと思います。そういう現場に行かれた時に、いくつか質問を用意されて行くと思うんですけど、自分が考えていた質問を先にされたりすると、「あれっ」みたいな感じになったりしませんか。 

宮司 します、します。特に番組では、今日は取材内容をこういうふうに見せたいという、ある程度の設計図があるんです。それに沿ってアナウンサーは「こういう質問を聞こう」とか、「こういう答えを引き出そう」というふうに考えているんですけど、そういう意図が被ったりすることは意外と多くて。そういう時は、「うーん、どうしようかな」ってすごく考えますね。でも、結局は、自分が欲しい答えを導き出すというよりは、その人がどういう人生を歩んでどういうことを考えて、それをどういうふうに伝えたいのかという、より広い視点を持って考えないと、いい質問は出ないんだろうなと思ってはいます。

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