カーリング世界選手権は悔しい4位。
中部電力が見据えるさらなる高み

  • 竹田聡一郎●文 text by Takeda Soichiro
  • photo by AFLO

「(来季は)忙しいシーズンになるので、体力をつけないといけない。それに伴って、筋力強化や陸トレ(陸上トレーニング)をもう1回、きちんとやっていかなければいけない」

 そう松村が語るように、来季からは世界4位の自覚と、日本代表としての責任が求められる。

 日本選手権で全勝優勝を飾り、世界選手権では各国代表と戦って互角以上のパフォーマンスを見せたが、その一方で、スウェーデンと韓国には連敗を喫している。ワールドツアーで比較すれば、18位(3月末現在)の中部電力は、7位のロコ・ソラーレ、13位の北海道銀行フォルティウスと、国内の2チームより下位ランクにあることも事実だ。

 この勢いは今季限りで終わってしまうのか、それとも今季の目覚ましい躍進をきっかけにして、世界のトップへと一気に上り詰めていくのか。すべては、本人たち次第だ。

 多少なりとも、プレッシャーは生まれるだろう。結果が出なければ、叩かれるかもしれない。それでも、日本代表としての責任を持ちながら、さらなる高みへのチャレンジを忘れることなく、今後も国内外での活躍が期待される。

 日本代表というのは、そういう存在であり、彼女たちはまずそれに慣れなくてはいけない。中部電力は、もはや「古豪」でも「ダークホース」でもなく、"JAPAN"のユニフォームに袖を通すチームなのだから。

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