髙木美帆は世界記録保持者になって思う。「あまり意味がないのかな」 (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 藤田孝夫●写真 photo by Fujita Takao

 全日本スプリントで口にしたのが、2週連続で行なわれる世界スプリントと世界オールラウンド選手権の両大会への挑戦だった。来季から、世界スプリントと世界オールラウンドが同時開催になる予定のため、同一シーズンに2大会で結果を出すことを目標にできるのは、今季で最後になるからだ。

「世界距離別からW杯ファイナルまで、何を課題にして、どういう風にやりたいというのが4大会とも違っていました。それに合わせてチャレンジしていけて、なおかつ結果も出せたというのは自分にとって、すごく大きな経験になると思います。来年はどういうモチベーションになるかわからないけど、今季はスケートに対する捉え方や感じ方が去年とは違う部分があったり、新しい発見もありました。だから、来季は五輪のあとのやり切った感じとは、ちょっと違うものになると思います」

 2月7日からの5週間で大きな大会に4試合もある超過密スケジュールをきっちりとこなし、最後は世界記録保持者にもなった髙木。今シーズン、トップスケーターとしてまたひとつ貴重な経験を積んだことは間違いないだろう。

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