伝統の一戦で初の表彰台。
日本の「スノボガールズ」の未来は明るい

  • 徳原 海●文・写真 text&photo by Tokuhara Kai
  • BURTON●競技写真 riding photo by BURTON

 松本と冨田は、ともに「フロントサイド900」を成功させ、さらに「フロントサイド1080」に挑むも成功とはならず。しかし大舞台で攻めの姿勢を貫けたことは来シーズン以降の飛躍に向けて好材料になったのではないだろうか。

ハーフパイプで10代とは思えない落ち着きと勝負度胸を見せた小野光希(右)と冨田せな(左)ハーフパイプで10代とは思えない落ち着きと勝負度胸を見せた小野光希(右)と冨田せな(左) 全体の結果としては日本人女子の表彰台はスロープスタイルでの鬼塚雅の3位のみ。ハーフパイプではクロエ・キム、マディ・マストロら世界トップとの底力の差がまだまだ存在することが浮き彫りになった。

 スロープスタイルにしても、ジャンプの高さでは劣らずとも、体格という点で外国人ライダーに、まだまだアドバンテージがある。それでも、これまでW杯で勝っても、USオープンで結果を出せていなかった日本女子スノーボード界に、ひとつ大きな足がかりができた大会だった。

 女子スノーボードにはほかにも、今回はケガのため出場できなかったが、スロープスタイル&ビッグエアにも村瀬心椛(ここも/バートン)という昨年Xゲームズ オスロ大会を制した14歳の若き逸材が控えている。そして、平昌五輪で活躍した岩渕や冨田はまだティーンエイジャーである。今回のUSオープンで存在感を示した鬼塚はもちろん、彼女に勝るとも劣らない才能と情熱を秘めた若き"スノーボードガールズ"たちの飛躍がより一層楽しみになった。

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