貴景勝が継承した「貴乃花魂」。
元親方との4年間で得たもの

  • 松岡健治●文 text by Matsuoka Kenji
  • photo by Kyodo News

"貴乃花魂"を継承しての初賜杯。貴景勝自身も、千秋楽の夜に元親方に電話を入れ、優勝を報告したという。

 来年の初場所、貴景勝にはさらなる進化が期待される。来場所が「大関取り」の場所になるかは意見が分かれるところだが、連覇なら文句なし。優勝には届かずとも、今場所と同じ13勝前後の好成績を残せば、一気の大関昇進も十分にありうる。

「来場所に成績が残せなかったらダメなので、タガを締めて一日一日頑張りたい。黒星が増えたとしても、しっかり自分の相撲を取り切りたいと思います」

 淡々と、そして堂々と決意を語る貴景勝の姿は、現役時代の貴乃花を彷彿とさせた。

 九州場所では3横綱が休場し、数々の栄光を手にしてきた白鵬も、今年の優勝は秋場所の1場所のみ。世代交代の波が「待ったなし」でやってきた2018年。来年は貴景勝が大相撲新世代の旗手となる。

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