本橋麻里が休養。PACCに臨むロコ・ソラーレの新たな挑戦が始まる (3ページ目)

  • 竹田聡一郎●文 text by Takeda Soichiro
  • photo by Yohei Osada/AFLO SPORT

「さらに強くなろうと決断すると、目の前の勝利が遠くなることがある。でも、私たちはそうやってトライし続けて強くなってきたから」

 ロコ・ソラーレにとって、今季は再び、より上を目指すための"助走"にあたるシーズンなのかもしれない。

 それでも、彼女たちのユニフォームには『JAPAN』の文字が記され、日の丸も背負う。PACCは、来年3月の世界選手権のトライアルも兼ねており、日本の出場枠を死守するためには、最低でも準優勝以上の成績を残さなければいけない(※1)。結果を軽視することはできない。
※1=3位になった場合、来年1月にニュージーランド・ネイズビーで開催されるワールドクオリフィケーションに参加。そこで勝てば、世界選手権の出場枠を得られる。

 また、今季はチームの精神的支柱であり、五輪での献身的なサポートが記憶に新しい主将の本橋麻里が、選手としての休養を発表。このPACCにも帯同しない。

 本橋の代わりに今回、オルタネイト(※2)として韓国入りするのは、2002年ソルトレークシティ、2010年バンクーバーの両五輪に出場したオリンピアンの石崎琴美。以前、本橋が産休中だった2015年のPACC(カザフスタン・アルマトイ)にもチームに帯同し、ロコ・ソラーレとして初めて優勝を飾った際にサポートした実績がある。
※2=カーリングではフィフス、リザーブとも呼ばれる5人目の選手。近年、Alternate(オルタネイト)という呼称が定着しつつある。

「アイスの外での、精神面でのサポートが主な仕事だと考えています。彼女たちが氷上でいいパフォーマンスができるように支えていきます」

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