2018.09.20

「サービスのとき手が震えた」
桃田賢斗の勝ちたい度はMAXだった

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 築田純●写真 photo by Tsukida Jun

 3年前の全英オープンで負けた時はペースを上げられず、淡々とやられてしまった印象ですが、その時に比べれば自分はすべてにおいて強くなっていると思います。コートに入った時に『自分の方が劣っている』と思ったら勝てないので、今は自分の方が強いと思い、気持ちで負けないようにしたいです」

 結果から言えば、桃田はレジェンドを圧倒した。林は1回戦2回戦ともに第1ゲームを先取されてファイナルゲームまで戦って勝ち上がってきた疲労もあった。

「林丹選手はディフェンスが上手な選手なので、無理に攻めすぎても自分が疲れると思いました。だから相手が攻撃してくるまで我慢しようというプランで試合に入りましたが、序盤でしっかりとリードができたので、今日は前半の戦い方がよかったと思います」

 こう振り返るように、第1ゲームは冷静なプレーで序盤からリードして17-5。その後少し攻められたが21-8で先取した。第2ゲームもカットやドロップを多用して序盤からリードを奪うと、後半はスマッシュも効果的に決めて21-10と圧勝だった。

「今日はいつもと違った感情でコートに立ったというか......、いつもの試合前は勝ちたいという気持ちからすごく緊張するんですが、今日はやっと林丹選手と試合ができるという気持ちで、緊張よりワクワク感の方が強かったです。林丹選手がアップをしているところも見ていて、コートの上に立った姿からはすごいカリスマ性というかオーラを感じたし、選手集合場所に来たときは『オーッ、来た』と思いました。でもコートに入った時は多くの方が応援してくれたので、その人たちのためにも自分のベストパフォーマンスを出さなければいけないという気持ちになれました」