2018.03.18

平野歩夢のUSオープン優勝にみる、
日本がスノボ王国となる可能性

  • 徳原 海●文・写真 text&photo by Tokuhara Kai

 優勝は平昌五輪でもぶっちぎりのハイスコアで金メダルを獲得したアメリカの17歳、クロエ・キム。これでUSオープン3連覇となったスーパースターと、松本は同じ表彰台に並んだ。アメリカ女子スノーボード界のレジェンドであるケリー・クラークや、平昌五輪銀メダルのリュウ・ジャユ(中国)らを上回ってのトップ3入りには大きな価値がある。

平昌金のクロエ・キム(左)と喜びを分かち合う松本遥奈「率直に、うれしいです。3本目はフロントサイド1080をやろうと決めていました。成功したとしても表彰台に上がれるかどうかはわからなかったですが、絶対にやりたいという気持ちが強かったですね。五輪でできなかったルーティンをこのUSオープンで成功させられたことが自分の中では本当に大きい。(今後に向けても)すごく貴重な1本になったと思います」

 今回はハーフパイプにおいて、日本人ライダーたちの活躍が目立ったUSオープン。しかしハーフパイプに先駆けて行なわれたスロープスタイルでも日本人ライダーたちの健闘が光った。男子では2015年のUSオープン王者・角野友基が7位、16歳の新鋭・大塚健(たける)が8位に入賞。悪天候のため決勝が中止となり予選順位がファイナルリザルトとなった女子では、なんと13歳の村瀬心椛(ここも)が4位に。

 そしてハーフパイプの決勝終了後、メディアルームでの記者会見でとある海外ジャーナリストから平野にこんな質問が飛んだ。

「今大会は日本人ライダーの活躍が光りましたが、その要因についてどう思いますか? 」

 対する平野の答えに、若い世代が躍動する日本のスノーボード界の現在が集約されている。

「1人がいい成績を出せば、それをきっかけに『自分も勝ちたい、世界のトップを目指したい』という思いが湧いてくる。今の日本人選手たちはそういった意識で上から下までしっかりと繋がっていると思いますし、その流れの中で、みんないろんな環境に飛び込んでうまいライダーの滑りを見て、研究しながら、進化をしていると思います」

 19歳の言葉が、日本スノーボード界の今後のさらなる飛躍を予感させる。

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