2018.02.18

苦しむジャンプ陣、ひとり好調の
小林陵侑が「臨時エース」で団体戦へ

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by JMPA

 その勢いは翌日の決勝でも止まらなかった。この日は一転して風がほとんどなく、秒速0.36mの向かい風から0.03mの追い風の中での戦いとなった。陵侑は0.01mの追い風という、ほぼ無風といえる条件で飛ぶことができ、135.5mまで飛距離を伸ばす。

 その1本目は結局、日本人トップの7位。3位の選手とは飛距離換算で2.5mほどに相当する4.8点差で、メダルの可能性さえ残す結果だった。

 2本目のジャンプの前には所属チーム・土屋ホームの監督でもある葛西から「俺が風を送ってやる」と言われた陵侑。しかし、思い通りに風は吹いてくれず、他の選手とそれほど変わらない追い風の中でのジャンプとなり、128mにとどまった。

 それでも、得点は陵侑の前に134mを飛んで追い上げてきたペテル・ブレブツ(スロベニア)や、ふたりあとに飛んだダビド・クバッキ(ポーランド)と同じ258.0点。3人同ポイントでトップ10を維持する運の強さを見せた。

「1本目は踏み切りのタイミングも合っていたし、風も弱かったのでよかったですね。2本目もそんなに悪いジャンプではなかったと思います。追い風はちょっと感じたけど、みんなはもっと強い風に当たっていたので」

 こう話す陵侑は、2試合連続でトップ10という結果に自分の成長を感じるという。