強豪ドイツに連勝のスマイルジャパン。平昌五輪で「メダルを狙える」 (2ページ目)

  • 栗原正夫●文 text by Kurihara Masao 築田純●撮影 photo by Tsukida Jun

 それでも、第2ピリオドにFW米山知奈(26歳、道路建設ペリグリン)のゴールで同点に追いつくと、第3ピリオドにはFW獅子内美帆(25歳、トヨタシグナス)、FW足立友里恵(32歳、西武プリンセスラビッツ)が追加点を決めて、逆転に成功した。

 山中武史監督は第2戦を「ダメゲーム」と苦笑いしながらも、悪いなりにも勝ち切れたことを評価した。

「序盤は自分たちのオフェンスゾーンでミスが出て、流れを掴めなかった。ただ、第2ピリオドの中盤以降は、球出しを早くしたことで、リズムよく、シンプルに攻められるようになりました。決め切るところで決め切れなかったことは課題。いろいろなセットを試したことで、正直落ち着かない場面もありましたが、五輪に向けてはいいリハーサルになったと思います」

 第1戦で3得点、第2戦でも2アシストを決めたFW浮田留衣(21歳、ダイシン)は、「五輪に出るチームと出ないチームということを考えれば、勝たなければいけなかった」と言う。

「4年前とは、戦術理解度から選手ひとりひとりの体力や筋肉まで、チーム全体のレベルが違う。ドイツに2連勝はしたものの、満足はできません」

 また、第2戦で1失点は喫したものの、好セーブでピンチを救う場面もあった守護神のGK藤本那菜(28歳、ボルテックス札幌)は「(第1戦から)ドイツが変わったというよりも、自分たちの問題。初戦に比べると、日本の持ち味であるスピードがなかった。自分たちでリズムを崩してしまった」と、反省点を口にした。

 ただ、五輪に話を向けると、悲願の1勝はもちろん予、選リーグ突破にも「自信がある」と言い切った。

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