強豪ドイツに連勝のスマイルジャパン。
平昌五輪で「メダルを狙える」

  • 栗原正夫●文 text by Kurihara Masao 築田純●撮影 photo by Tsukida Jun

 平昌五輪に出場するアイスホッケー女子日本代表、通称スマイルジャパンが、ドイツとの壮行試合に2連勝と、仕上がりのよさを見せた。

 東京・東伏見のDyDoドリンコアイスアリーナで行なわれたドイツとの2連戦。スマイルジャパンは昨年2月の五輪最終予選で、そのドイツを下して平昌行きを決めたが、世界ランキングでは日本の9位に対し、ドイツは7位と格上だ。その強豪に対して、24日の第1戦を6-0と大勝したのに続き、26日の第2戦でも3-1と勝利したことは、スマイルジャパンに地力がついてきたことの証(あかし)といえるだろう。

ドイツに2連勝し、観客の声援に応えるスマイルジャパンドイツに2連勝し、観客の声援に応えるスマイルジャパン もちろんドイツの現状を考慮すれば、連勝は当然との見方もできる。ドイツは昨年の最終予選に敗れて平昌行きを逃したことで、チームは若返ったうえ、今回は第1戦の前日に来日したばかりでコンディションが万全ではなかった。メンバー23人中15人が前回のソチ五輪を経験し、平昌五輪に向けて最終調整段階に入っているスマイルジャパンとは置かれている立場が大きく違う。

 とはいえスマイルジャパンは過去2回出場した五輪(98年長野、14年ソチ)で、10試合を戦い、1勝も挙げることができていない。ドイツには前回のソチでは2敗している。そのドイツ相手の連勝は、3度目の五輪に向けて好材料なのは間違いない。

 第1戦は、移動疲れも残っていたドイツに対し、攻撃だけでなく守備でも圧倒。シュート数は日本の32本に対し、ドイツはわずか3本だった。

 第2戦は、引いて守備を固めるなど戦法を変えてきたドイツに対し、日本もいつもとは異なるセット(選手の組み合わせ)を試した。そのためチグハグさも目立ち、第1ピリオドには3度のペナルティー(反則を犯した選手が2分間退場になる)を取られ、先制を許す展開となった。

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