素顔のアイスホッケー娘たちを、平昌に8名を送り出す指導者が語る (5ページ目)

  • 栗原正夫●文 text by Kurihara Masao フォート・キシモト●写真 photo by PHOTO KISHIMOTO

 いまは(株)バンダイに所属し、アンパンマンミュージアムで仕事をすることもあるそうですが、以前は競技と仕事の両立で大変な時期もあったようです。中学3年で青森から上京するなど、アイスホッケーに対する気持ちは人一倍ある選手ですし、そうした思いを五輪でぶつけてほしい」

――そのほか、プリンスラビッツからは小西あかね選手(22)、鈴木世奈選手(26)、岩原知美選手(29)が代表入りしています。

「GKの小西は、正GK藤本那菜(28、ボルテックス札幌)のバックアップという位置づけかもしれませんが、ここへきてかなり成長しています。まだまだ精神的なタフさはないですが、技術的には藤本のポジションを脅(おびや)かすところまできている。自分が試合に出るくらいの強い気持ちを持って臨んでほしい。

 鈴木は2年間、カナダに行っていて、今季チームに戻ってきたのですが、ひとつひとつのプレーに自信を感じるようになりました。ポジションがDFなので、あまり目立つ選手ではないのですが、彼女には褒め言葉として『目立たないことがいいこと』と言っています。本人にとっては不本意かもしれませんが、五輪でも陰でチームを支えるプレーに徹してほしいです。

 FWの岩原は努力家。合宿などではいつも面白いことをやって場を盛り上げています。去年はケガで世界選手権に出られず悔しい思いをしましたが、努力で五輪代表の座を掴みました。FWながら守備的な起用が多いですが、危険を恐れず体を張ったプレーも魅力です。本人はもっと攻撃的にいきたいと思っているかもしれませんが、五輪では攻撃は封印してでも守備を100%でやってほしい」

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