素顔のアイスホッケー娘たちを、平昌に8名を送り出す指導者が語る (3ページ目)

  • 栗原正夫●文 text by Kurihara Masao フォート・キシモト●写真 photo by PHOTO KISHIMOTO

――代表にはプリンセスラビッツから8選手が入っていますが、カギを握っている選手はいますか。

「(予選3試合で5ゴールの大活躍だったエースの)久保(英恵)はもちろんです。彼女の得点感覚は別格ですから。いまは少し手首を痛めていますが、彼女が抜けるとかなりの戦力ダウンなので、本番までに100%のコンディションになるように願っています。

 ただ、そうは言ってももう35歳のベテランですから、彼女にばかり頼ってもいられません。そこで期待するのが、FWは床(とこ)、DFも床。DF床亜矢可(あやか、23)とFW床秦留可(はるか、20)の姉妹です。亜矢可はDFでナンバーワンの安定感がありますし、秦留可と前出の久保、それに浮田留衣(21、ダイシン)で組む3FWは、日本代表のなかでも最も得点が期待できるセットだと思います。

――床姉妹は初めて姉妹揃っての五輪となりますが、どんなところが魅力ですか。

「妹の秦留可は、そう簡単にパックを相手に取られずにキープできます。パックを持てるのは、周りがよく見えているからでもあります。パックを自分のものにできているから、いいパスもいいシュートも打てる。ゲームメークもできますし、彼女の活躍なしに、日本のゴール、勝利はないでしょう。あっと驚くようなプレーを見せてくれそうな気もしますし、FWの1番手として期待しています。

 姉の亜矢可は守備の中心というだけでなく、最近は攻撃に絡む意識もだいぶ出てくるなど、攻守の要として成長しています。ただ、彼女は面倒見もよく、少しいろんなことを考えすぎてしまうところもあるので、五輪ではホッケーに集中してチームを支えてほしい(笑)。

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