揺れる角界に差す光。大鵬の孫が、急逝した恩人の想いを胸に初土俵へ (4ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Kyodo News

 中学1年から6年間、納谷を指導してきた埼玉栄高校相撲部の山田道紀監督は、「こんなに努力を惜しまない子は、私が教えた生徒の中でも一番です。プロは自分自身を律していかないと出世できない世界。そういう意味ではプロ向きです」と絶賛。大関・豪栄道、新小結の貴景勝ら、数多くの関取を育てた名将は「精神力の強さは、遺伝かもしれません」と続け、自らの手を離れる納谷の活躍を祈る。

 納谷の初土俵は、場所の3日目から予定されている、序ノ口の取組が始まる前の「前相撲」だ。同じ土俵で、元横綱朝青龍の甥で千葉・日体大柏高校から立浪部屋に入門した、スガラグチャー・ビャンバスレンもデビューする。高校時代に1度だけ対戦した際には納谷が勝ったというが、相撲ファン注目の2人の対決がいきなり初場所で実現するかもしれない。

 前相撲の開始時間は午前8時25分。まっさらな土俵に上がる納谷は角界の新たな希望となれるのか。得意の押し相撲で、幕内で活躍できる力士への一歩目を踏み出す。

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