カーリングのLS北見、平昌五輪へ「過酷すぎるピーキング」をこなす (4ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・文 text&photo by Takeda Soichiro

 しかし特筆すべきは、それだけ疲労が蓄積した状態で、しかも個々の課題に取り組んでいるなかでも、LS北見は例年以上の結果を残してきたことだ。

 今季、彼女らが欧州、カナダの遠征で出場したボンスピルは8つ。そのうち5つで、クオリファイ(決勝トーナメント進出)している。これは、過去に海外遠征を実施してボンスピルに挑んできた日本女子のチームとしては、トップクラスの成績だ。

「本当はもっとタイトルを獲りたかったけど、これだけクオリファイできたので大きな収穫」(吉田知)

「チームの課題であったアイスリーティング(氷の状態を読むこと)は、スイープの面でも、投げでも、よくなっている実感がある」(鈴木)

 遠征中は弱音を漏らす場面もあったが、その遠征を総括する場面では誰もが前向きな発言を繰り返した。

 そして、遠征から帰国して挑んだ、五輪出場チームが5チーム参加し"プレ五輪"の位置づけとなった12月の軽井沢国際(長野県)を制した。

軽井沢国際を制したLS北見(最前列)軽井沢国際を制したLS北見(最前列)「自分たちが戦ううえでの、態度だったり、自信だったりを実感できた」とは、スキップ・藤澤五月のコメントだ。そこからは、80試合近く戦ってきた今季の最大のピーク作り、つまり平昌五輪のための第三のピーク作りへの自信がうかがえる。

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