カーリングのLS北見、平昌五輪へ
「過酷すぎるピーキング」をこなす

  • 竹田聡一郎●取材・文 text&photo by Takeda Soichiro

 ゆえに、例年であればシーズン終了後、3カ月前後のオフを取るが、今年に限っては2月に(2016-2017)シーズンが終わったあとも、数週間だけ休んで、新シーズン(2017-2018)に向けて積極的に氷上での練習を積んできた。

 その結果、7月のアドヴィックスカップ(北見市)で準優勝。続く、中部電力との前哨戦となった8月のどうぎんクラシック(札幌市)では、優勝を飾った。

 そして、肝心の代表決定戦では、中部電力を3勝1敗と危なげなく退けて五輪切符を獲得。第一のピーキングには成功した。

 しかし、五輪出場を決めたLS北見は、休む間もなく海外遠征を実施した。五輪へ向けての強化はもちろんのこと、11月にも来年3月の世界選手権(カナダ)出場がかかったパシフィック・アジア・カーリング選手権(以下、PACC。オーストラリア)が控えていたからだ。

 代表決定戦でも好調を維持していたサードの吉田知那美が、それ以降のチームの状態について語る。

「今シーズンは(ピーキングの)難しさが確かにありました。最初に9月の試合のためだけにピークを作ったので、(次戦に向けて)あれからは少し落とす必要があった。余力で(いいショットを)投げられてしまう部分もあったけど、9、10月の遠征ではそこに頼らず、各々が9月までにできていなかったことをすべて洗った感じですね」

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