久嶋以来の快挙なるか。大鵬3世が高3で「アマ相撲日本一」に挑む (2ページ目)

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 それだけ、高校生が勝ち抜くのは厳しい戦いである全日本選手権は、予選で優秀な成績を収めた16選手によるトーナメントで日本一を決める。納谷に目標を聞くと、社会人や大学生を相手に高校生が苦戦してきた歴史も踏まえて、「まずは予選突破できるように頑張っていきたい。そこからは流れでいきたい」と謙虚に答えた。

 一方で、納谷を中学1年から指導してきた埼玉栄高相撲部の山田道紀監督は、「目標は優勝です」と断言する。「優勝の可能性はゼロではない。足で持っていけば勝負になると思います」と、34年ぶりとなる高校生アマ横綱の誕生に大きな期待を寄せた。

 山田監督の自信の理由は、納谷の目覚ましい進化にある。今年8月のインターハイでは決勝トーナメント1回戦で敗れたが、「インターハイが終わってから一気に伸びてきました。インターハイでは、『勝たなくてはいけない』というプレッシャーがあったんでしょう。それから解放されたことで、一気に肉体が進化しましたね」と振り返る。

 進化の礎(いしずえ)は、中学1年から6年計画で取り組んできた筋力トレーニングにある。埼玉栄高の相撲部は、プロトレーナーの岡武聡氏と15年前から契約し、土俵での稽古と筋力トレーニングの両方を部員に課している。

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