LS北見vs中部電力。五輪よりもシビれるカーリング女子の代表決定戦 (4ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・文 text&photo by Takeda Soichiro

「ポジティブに」「プラスに」という姿勢は、松村がかねてから口癖のように言っていた「カーリングは楽しんだ者勝ち」という言葉にリンクする。

 そうして原点に戻ったチームは、短い夏休みを挟んでお盆明けから軽井沢で練習を再開。メンバーの表情は明るく、集中したトレーニングの合間には、楽しそうに笑う選手たちの声も響いた。

 8月下旬には、昨年から中部電力を指導しているスイス人のジャネット・ヒューリマンコーチも来日し、チームに合流。代表決定戦にも帯同する。カナダの技術、戦術をベースとするカーリングを展開することが多いLS北見に対して、どんな戦術で向っていくのか、興味深い。先手を取ってプレッシャーをかけることができれば、勝機が見えてくるだろう。

 どうぎんクラシックの直接対決でも、3-11で敗れはしたが、先攻の1エンドからスチールを狙える形を作り、4エンドでは複数得点を、5エンドではスチールを記録した。エンドごとに切り取れば、十分に戦える力がある。カギを握るのは、パフォーマンスを発揮するメンタル的な持久力、といったところか。

 何はともあれ、LS北見、中部電力、両チームの集大成となる大一番がまもなく始まる。「カー娘」「カーママ」に続く新たなヒロインの誕生となるのか、必見だ。

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