スポーツ心理学者に聞く「選手に自信を持たせるためにやるべきこと」 (4ページ目)

  • 大地功一●取材・文・写真 text&photo by Oochi Koichi

 また、個人競技、チーム競技によっても指導内容は違ってきます。個人競技であればピンポイントで選手の調子を気にするけど、チームスポーツだと逆に一人ひとりへの関心が薄くなりがちです。指導者は自分の戦術、戦略がちゃんと行き渡っているかどうかに関心がある。そうすると「お前ら~」という全体への指導となり、選手は「俺のことじゃないな」と思ってしまうんです。

 そこでチームのコーチや監督にはなるべく一人ひとりを理解するよう、指導します。「なんでこの選手はミスをするのか?」などと問うと、「元々そういう性質を持った選手だからであって......」と答える。それならば起用しなければいいとなってしまいます。ミスを選手のせいにしないで、自分の判断力と指導力を磨き、ミスをしないトレーニングを積ませてあげられるように練習内容に磨きをかけましょう、と言いますね。

■スポーツ心理学者が解明する「アスリートの暴言」問題と、その防止法>>

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る