【月刊・白鵬】ハートに火をつけ「鬼になった横綱」が1年ぶりの優勝 (4ページ目)

  • 武田葉月●構成 text&photo by Takeda Hazuki

 モンゴル出身力士として、部屋の師匠になるのは、天鵬関が初めてです。現在、所属力士は10名ほどですが、師匠となったお祝いパーティーの際に、天鵬関は「これからはスカウト活動に力を入れていく」というお話をされていました。今後、私とはライバル関係になっていきそうです(笑)。

 6月中旬には、宮城野部屋恒例の滋賀県長浜市での合宿が行なわれました。近年は近隣の県からもファンの方々が足を運んでくださるこの合宿は、私にとっては、とてもいいリフレッシュができる時間です。

 夏場所で序ノ口優勝を遂げ、今は相撲教習所に通っている炎鵬や、私の息子なども途中から参加。日々稽古を重ねながら、日曜日には集まったファンのみなさんのために、チャンコを振る舞いました。みなさん楽しそうな笑顔を浮かべ、そうした姿を見て、私の心は一層癒されました。

 それにしても、炎鵬へのファンの声援は熱かったねぇ~(笑)。それだけ、炎鵬への注目度が高いということなのでしょう。確かに、私から見ても彼の相撲勘には並外れたものがあると思っています。

 学生時代には、世界相撲選手権(軽量級)でV2を達成。全日本選手権でもベスト16という成績を収めています。身長169cm、体重95kgと小柄ですが、これから体を作って精進していけば、同部屋の石浦や宇良(木瀬部屋)のような、面白い存在になると思います。ぜひ、みなさんも注目していてください。

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