日本勢を退けボルダリングW杯優勝の18歳美少女、ヤーニャに迫る (7ページ目)

  • 津金壱郎●文 text by Tsugane Ichiro  清水 恵子●通訳 interpreter by SHIMIZU KEIKO
  • 佐野美樹●写真 photo by Sano Miki


 ヤーニャの発言の背景には、スポーツクライミングの源流が、1985年にイタリアの岩場にヨーロッパ各国からクライマーを招いたコンペにあり、ヨーロッパではリードが圧倒的に盛んなことを理解する必要があるだろう。

 東京五輪では「ボルダリング」だけが行なわれると勘違いされていることが多いが、スポーツクライミングは「リード」「ボルダリング」「スピード(※2)」の3種目の複合の成績でメダルは決まる。採点方法などの詳細決定はこれからだが、日本だけがそこに向けて動いているわけではない。3年後を見越して世界各国は動き出している。
※2 高さ15mの壁に国際ルールで定められた課題をどれだけ速く登るか競う種目

 ヤーニャはすでにリードとボルダリングで世界トップレベルの実力を見せ、世界ユース大会ではスピード種目にも出場して経験を積んでいる。タイムは約16秒。スピード女子の世界最高タイムである7秒38に、今後どこまで迫るのかも興味深い。

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