平昌五輪出場ならず。ミックスダブルスカーリングの今後はどうなる? (2ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・文 text&photo by Takeda Soichiro

 それでも、ミックスダブルスという競技については、その可能性を大いに認める。「(日本も)挑戦し続けるべき。毎年、同じチームが世界で経験することが大事」と主張する小笠原に、阿部も同調してこう語る。

「しっかりとしたチームのスタイルを持って臨めば、(日本も世界で勝てる)チャンスがあると思う」

 今回の世界選手権で、カナダや中国など上位に入ったいくつかのチームは、日本と同じように4人制の有力チーム所属の、技術の高い選手で結成したペアだったが、ミックス専門のチームも多く、昨年の王者であるロシアや、日本が勝てなかったハンガリー、ラトビアなどがそうだった。

 後者は、戦術面に長(た)けていた。エンドごとの点差や調子の善し悪しによって、男女の投げる順番を入れ替えるなど、ショットやプランの幅広い選択肢と、ゲームの流れを読んだ高いアジャストメント能力を発揮して勝ち進んだ印象がある。

 その辺りを踏まえて、日本はミックスダブルスの強化策を今後どう考えていくのか。ミックス専門チームを中心に強化していくのか。それとも、今回のように4人制の有力チームからピックアップしたペアも含めて、それぞれがしのぎを削る形での強化を目指すのか。

 今回、代表チームに帯同し、チームのサポートと大会の視察を果たしたJCA(日本カーリング協会)の柳等(やなぎ・ひとし)強化委員長に質問すると、こう回答した。

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