「逆境で笑う」SC軽井沢は、カーリング初の五輪メダルを本気で狙う (2ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・文 text&photo by Takeda Soichiro

 SC軽井沢にとって、6度目の世界戦となった今大会。日本男子カーリング史上、最高位だった前回の4位よりも上の順位、つまり彼らはメダル獲得を目標に掲げていた。しかし、初戦のイタリア戦、2戦目のオランダ戦と連勝し好スタートを切ったものの、3戦目の世界ランク4位のスコットランド戦で敗戦。以降、世界カーリング連盟が算出する世界ランキング(※順位は世界選手権前のもの)で、9位の日本より上位に位置する格上との対戦では、3位のノルウェーを除いてことごとく敗れた。

 特に、予選リーグ、決勝トーナメントと13戦全勝で連覇を遂げたカナダには、2-10と大敗を喫した。カナダは、戦術、スイープ、コミュニケーションと、あらゆる面においてまったくと言っていいほどミスがなく、常に磐石のゲーム運びを展開。そんな相手に、SC軽井沢は成す術(すべ)がなかった。セカンド・山口剛史の「シンプルに完敗です」という言葉がすべてを物語っている。

 とりわけ圧巻だったのは、カナダのショットの精度の高さだ。両角友が「おそらく、現時点では世界で一番、投げがうまい」と言えば、リードの両角公佑(もろずみ・こうすけ)も「(カナダは)このあたりというエリアではなく、全選手が"ここ"というポイントに石を置いてくる」と、そのレベルの高さに脱帽した。

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