内村航平「もう地獄ですね」。薄氷の10連覇は東京五輪への吉兆か (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 築田純●写真 photo by Tsukida Jun

 さらに、「個人的な感覚ですが......」と前置きしながらこうも語る。

「大学3年から社会人2年目くらいまでは、実力もついてきて代表として戦える準備ができる時期だと思っています。その点で健三の世代は大学3年だし、今年は厳しい部分もあるかもしれませんが来年からはかなり状態も変わってくると思います。一方、航平や佑典も五輪での団体優勝という目標を達成したあとで、精神的にも苦しい部分はあると思いますが、ここから上がってくると思うので。その両者が高いレベルで勝負できるようになればと期待しています」

 今回の全日本でも、予選と決勝でEスコアの出方が少し違ったといい、今後の採点規則がどのようなものになるかは、これから探りながらいくしかない状況だ。

 だが「僕もアテネ五輪の主力だった冨田洋之さんたちとは8歳差でしたし、健三たちの世代ともちょうど8歳差。8年サイクルで強い世代が出てくると言われている通りになっている」(内村)というように、いい年回りになっている。その点でも2020年東京五輪へ向け、いいスタートが切れた大会になったと言えるだろう。

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