五輪メダルを狙うスノーボードで、男子トップ3人が描く平昌への戦略 (4ページ目)

  • 徳原 海●取材・写真・文 text&photo by Tokuhara Kai
  • photo by BURTON(競技)

 USオープンの結果としては、予選12位で惜しくもファイナル進出ならず。しかし、彼自身も周りも悲観している様子は見受けられなかった。「今の自分がやれることをやってみる」と語っていたように、やはり今大会に関しては次に向けたステップとして捉えていたのだろう。インタビューの受け答えからも、ソチから3年が経ってずいぶんと大人になった印象を受けた。

「この前の五輪と今とでは全く状況も違いますから。今はとにかく、ライディングのスキルを上げることに集中しています。ただ、スノーボードを楽しむ方にばかりいっていたら自分の軸が崩れてしまう。これまで、大会で活躍した上で楽しさがあったわけだから。そこはプロ意識というか、自分の中でも少し10代の頃と変わってきた部分ですね。あくまで大会で頂点を目指してやっていくっていう。そういう意味での、近い目標としての平昌五輪。そこに向けてやっていく中で自分がどう進化していけるのか、楽しみですね」

 平野、平岡の"両雄"に対して、ググッと迫る勢いで近年飛躍的に成長を遂げているのが片山來夢(かたやまらいぶ)だ。ソチでの2人の活躍から受けた刺激が成長の糧になったと語る21歳は、昨年に続く出場となったこのUSオープンで最もインパクトを残したライダーのひとりとなった。

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